県政オンブズマン静岡 〜静岡県庁の光と闇〜

平成29年度静岡空港関係予算


平成29年3月26日(日)

平成29年度予算の空港関係予算の集計結果は以下のとおり。

空港の存続につながる予算は総額で約50億円と、ほぼ前年並み。
相変わらず、静岡空港からの誘客に固執し、非効率な観光振興施策となっており、他県との誘客競争においては静岡県ほどの財政規模にもかかわらず後塵を拝している。
選択と集中の集中先を明らかに誤っているからである。
とはいえ、すでにこれだけの税金を必要とする利権の構造ができあがってしまっており、これを廃することは普通の政治環境では困難となっている。
坂道を転がり落ちるように経営危機に瀕したJAL、シャープ、東芝といった大手民間企業のように、官僚化した組織は実際の危機が訪れてからでないと変わることが出来ない。
おそらく今後、我が国の財政状況が好転することは極めて楽観的希望である。ゆえに、誰も目覚めずにこれ以上の出血を止められないのなら、一度底まで落ちるに任せる以外にない。


平成29年度当初予算中の空港関連予算
 
事業名
予算額(千円)
事業の概要
空港存続支援予算 空港管理運営事業費
705,700
富士山静岡空港株式会社への空港施設管理委託費
空港行政費
14,877
空港施策の推進に要する経費
空港新運営体制構築事業費
55,700
運営に民間委託に向けた検討等
富士山静岡空港機能強化・魅力向上事業費
1,807,000
旅客ターミナルビルの増築・改修等
航空保安関係事業費
61,812
航空会社への航空保安施設利用料の半額補助金
空港本体施設維持管理事業費
29,000
空港本体の維持管理計画策定及び維持管理工事費
空港隣接地域賑わい空間創生事業費
765,000
平成26年度までとしていた空港周辺市町への助成の拡大継続
空港周囲部環境保全対策事業費
74,029
空港周囲部の環境監視施設、制限表面等の管理費用
空港周辺賑わい交流促進事業費
4,135
地域間交流促進のためのイベント企画・開催の委託
空港周辺施設維持管理事業費
25,000
空港調節池の維持管理費用
静岡県空港建設基金積立金
100
空港建設基金の運用益の積立
空港企画広報推進事業費
6,200
空港利活用施策の推進・広報に要する経費
空港競争力強化事業費
383,683
航空会社の運航経費への補助金
空港定期便拡充促進事業費
187,517
富士山静岡空港利用促進協議会を迂回しての航空会社、空港利用者への補助金
航空物流推進事業費
10,320
富士山静岡空港航空貨物利用促進協議会への助成及び荷主の物流経費補助金
空港アクセス向上事業費
114,320
空港アクセスのためのバスの運航費及び乗合タクシーへの補助金
小計(第5項 空港振興費 計)
4,244,393 注:前年度当初予算2,486,340千円比864,983千円(35%)増
海外誘客特別強化事業費 76,000 中国大手旅行社殿提携1千万円、ソウル・中国・台湾の現地旅行社の販売支援金5,400万円ほか
国内誘客推進事業費の一部 42,200 空港誘客に協力する市町・交通事業者等への補助金、就航先の商品企画・販売支援、県内に1泊以上する商品へのバス代支援ほか
新幹線新駅関連調査費 10,000 新駅隣接地への影響調査と地元意見を踏まえた対応策作成の委託
小計(その他)
128,200  
空港関係職員給与費(文化・観光部のみ) 650,660 前年度と同等と試算
空港関係企画費(文化・観光部のみ) 12,025
小計(人件費等) 662,685  
5,035,278 注:前年度当初予算3,522,475千円比約16億円(46%)増